毎日太平洋に垂れ流される トリチウムの影響について「青山貞一」

毎日太平洋に垂れ流される トリチウムの影響について「青山貞一」

東電、福島第一原発の敷地内から海に漏れ出る汚染水のうち、トリチウムを含む汚染水の影響については、新聞、テレビではほとんどまともな解説がありません。あっても、<問題ない>のオンパレードです。

巷では、「原子力学会が薄めて海に流しても問題ない」報道一色です。

しかし、トリチウムは、本当に海に流しても問題ないのでしょうか? また魚介類などへの影響はないのでしょうか? さらに人体への影響はないのでしょうか?

本論考では、現時点で入手可能な情報、資料をもとに上記の疑問に答えるべく努力してみました。

◆汚染水放出、トリチウム薄める必要…原子力学会
 日本原子力学会の東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査委員会(委員長=田中知・東大教授)は2日、汚染水の海洋放出に関する提言を盛り込んだ最終報告書案をまとめた。
 今後、本格稼働する放射性物質の除去装置でストロンチウムなどを取り除き、その後も残るトリチウムは安全基準値(1リットル当たり6万ベクレル)より大幅に薄めて放出する必要があるとしている。事故原因については地震による原子炉の破損を否定、津波によるものと結論づけた。
 学会事故調は昨年8月に検討を開始。関係者から新たなヒアリングは行っておらず、すでに発表されている政府、国会、東電の事故調査報告書の分析を中心にまとめた。年内にさらに数回検討会を開き、確定版を約400ページの報告書として出版するとしている。
(2013年9月2日18時07分 読売新聞)
 そこで、事故後の福島第一原発から毎日、
 1日 400トン
1リットル中のトリチウム 60万ベクレル(上述の値)
の排水が
 1年 365日
太平洋に流れ出たとすると、
=0.8×10^14 Bq/年
となります。
 上記の年間 0.8×10^14Bq/年 という計算値は、玄海 1.0×10^14 Bq/年(H22)などより少なく、、排水の1リットル当たり60万ベクレル程度の濃度の排水を垂れ流していたことになります。
 すなわち、東電は過去、そして現在も、排出基準の1リットル当たり、6万ベクレルを大きく超えるトリチウムを毎日、太平洋に垂れ流していたことになります。
 このことの意味することは、稼働中の全原発では排出基準を5倍以上超えるトリチウムを何十年も垂れ流していたことになります。
 だから原子力学会は、薄めて垂れ流せばよいとシラーと言ったのでしょう!